うどん店「火山麺蔵」のインテリアデザイン。
中華人民共和国広東省の中央南部に位置する佛山市のショッピングモール内の一角。
香港のクライアントは、日本在住経験があることから、ニッポンのうどん文化を中国に持ち込みたいと、ゼロからの開発を試みていた。
我々は同じく日本のグラフィックデザイナーと協働し、ブランディングから空間構築までトータルでディレクション。
プランニングでは、うどん職人の技から日本の独自の食文化が生まれていることから、空間を造る素材も日本の職人の技法を用いたものとし、「食」と「居」の生まれるプロセスが大きく繋がっている必要性を感じた。
空間の大部分を占める床と壁は左官工法で統一し、少し高すぎる印象があった天井には、切妻屋根状の錆鉄格子組を居心地の良い高さに吊り、仮想天井にみたてることにした。また、天井ブラックアウトをして天地でのコントラストを感じ取るようにしている。
ファサードには、現地のひとが一目みて異文化を感じ取り、日本の食文化に興味をもってもらえるように大きな暖簾でエントランスエリアを造っている。
私自身も大好きなうどん。中国での更なる展開を願っている。
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This is the interior design of the udon restaurant "Kazan Menzo," which is located in a corner of a shopping mall in Foshan City in the south-central part of Guangdong Province, China.
Our Hong Kong client, who had lived in Japan in the past, wanted to bring Japan's udon culture to China and have this project built from scratch.
We worked closely with a Japanese graphic designer and oversaw the entire project from its branding to its spatial construction.
In the course of our planning, we decided to harness materials that showcase the techniques of Japanese craftsmen when building this space as Japan's unique food culture was born from the skills of udon artisans. We also felt that it was essential to create a powerful connection between the processes of food preparation and space-building.
Plaster was applied to the floors and walls, which occupy the majority of the restaurant's surface area. The ceiling, which appeared to be a little too high, was transformed into a false ceiling by suspending a rusted iron lattice with a gable-roof design at a comfortable height. The ceiling was also blacked out to create a sharper contrast between the top and bottom areas of the restaurant.
For the façade of the restaurant, we created an entrance area fitted with a large noren that will immediately draw the locals' attention to the differences in culture and pique their interest in Japan's food culture.
I personally love udon, and I hope we can see more udon restaurants in China.
「ときすし」は大阪の裏なんばを本店として展開するカジュアルな寿司屋。露骨なスケルトンに塗られた錆止めの赤いペイントが目に入る。
単なる機能とでしか認識できないものが、色自体に変化を加えずでも、”寿司” という用途を取得することで、錆止めの赤から、和の赤へともう一つの顔へと変化を遂げます。
つまり ”意識のデザイン” ということになる。先入観と固定概念をうまく利用し、意識のみをコントロールすることで、既存機能に形無いしつらえが担保されました。ここにくるお客様が、どんな意識を抱くのかが楽しみです。
日常の中で、大抵のことを知識として知ることが可能ですが、自分の行動範囲から外れる物事を“経験する”ということは極めて限られてきます。グラスに注がれたワインは、ワイナリーによって製造されていく風景を頭の中で知識として蓄積しているものの、経験出来るのはテーブルの上で起こることだけなのです。つまり、概念としては親しく細部まで理解できても、自分の触覚、味覚、臭覚、聴覚を通していない情報は、経験として蓄積されないのです。視界に広がるマテリアル(BRESS)は、ゆるやかに腐食酸化が進むようなクリアコーティングを施し、ゆっくりと時間をかけて成長(変化)していくようなものにしました。また、ワインの本質である、完成ではなく成熟に向かう表情を意識しながらも、知識だけでは得ることのできない、経験できる空間を目指すことが重要だと考えました。“完成しない=結論がでない”ということが、一つの楽しみでもあります。
日常の中で、大抵のことを知識として知ることが可能ですが、自分の行動範囲から外れる物事を“経験する”ということは極めて限られてきます。グラスに注がれたワインは、ワイナリーによって製造されていく風景を頭の中で知識として蓄積しているものの、経験出来るのはテーブルの上で起こることだけなのです。つまり、概念としては親しく細部まで理解できても、自分の触覚、味覚、臭覚、聴覚を通していない情報は、経験として蓄積されないのです。視界に広がるマテリアル(BRESS)は、ゆるやかに腐食酸化が進むようなクリアコーティングを施し、ゆっくりと時間をかけて成長(変化)していくようなものにしました。また、ワインの本質である、完成ではなく成熟に向かう表情を意識しながらも、知識だけでは得ることのできない、経験できる空間を目指すことが重要だと考えました。“完成しない=結論がでない”ということが、一つの楽しみでもあります。
滋賀県の市街中心部から少し離れた閑静な場所にあるカジュアルなフレンチレストランのデザインです。フレンチ料理は特等席に座りワインと共にコース料理などを、会話を楽しみながらゆっくり時間を過ごすもの。我々は、”歩いている時間”と”座っている時間”にコントラストをつける試みをしました。店内の壁面には、歩行の際の目線である高さに一つの境界線を設け、モルタルからプライウッドへ、ペンダントライトの高さ位置までをもコントロールします。入り口をくぐり、テーブルにエスコートされた訪問者は、座った瞬間高さ100センチの風景に気づきます。更にグループ客にも対応できる奥のスペースは、メーンフロアと同じ要素を反転する事で、店内の連続性を意識させると同時に、訪問者の高鳴る気持ちを増幅させる装置として機能しています。カジュアルさを伴った、その地域に愛されるレストランを目指しました。
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This design is for a casual French restaurant located in a quiet neighborhood at some distance from downtown Shiga.The pleasure of French dinner I think is to take your sweet time with conversation and wine at a special seat.Our new approach to this design is to show the contrast of sense between when you are walking and when you are seated.We created a border line at the eye level on the every wall in this restaurant.It doesn’t only run between the mortal finish and the plywood, but also controls the level of each pendant light.All the guests escorted from the entrance and seated must be surprised at the view of 100 centimeters high.The materials on each side of the border line are replaced each other on the walls of the room for a large group at the back of the restaurant.This visual shift works well to make guests aware of the continuity of design, and to inflate their expectations.This restaurant which moderately keeps casualness would be loved by the local population.
オープンキッチンとし、調理してる姿を披露するだけでは、「焼き鳥」の本当の魅力が伝わらないと感じたので、空間において「焼き鳥」特性や魅力をそのまま映し出すことが重要だと考えました。外装、内装を構成する木製のルーバーを、全て仕上げず、一部グラデーション効果を与え、ゆるやかに素材の存在を明確にしていくことで、焼き鳥の「素材・たれ・焼き」を表現したオリジナルのインテリアとして機能しています。オープンキッチンとし、調理してる姿を披露するだけでは、「焼き鳥」の本当の魅力が伝わらないと感じたので、空間において「焼き鳥」特性や魅力をそのまま映し出すことが重要だと考えました。外装、内装を構成する木製のルーバーを、全て仕上げず、一部グラデーション効果を与え、ゆるやかに素材の存在を明確にしていくことで、焼き鳥の「素材・たれ・焼き」を表現したオリジナルのインテリアとして機能しています。
オーナーのイメージする「女性が入れる赤ちょうちんの店」を表現するために、単一的な視界ではなく、店主が真ん中に立ち、視覚的に回遊できる空間をつくることで、よりコミュニケーションをとれるような、そんなお客さんとの関係・距離をデザインすることを考えました。お客さんが集まり、大衆感あふれるにぎやかな空間から「集積」という言葉をテーマとして、集う、会する、逢う、寄り合う、蓄積する、つちかう などといった役割をつくり、長く愛される、人と食事の関係が生まれる新しい食堂を目指すお店です。